HISTORY

昭和35年(1960)頃、世界の海運は輸送量が大幅に伸びました。それは、先進国間の貿易量が増大し、また世界的な石油輸送需要が増大したからです。
そのころ、日本の造船業も世界的なレベルに達し、大型タンカーが次々に建造され、日本の海運も飛躍的に進歩しました。

やがて、国際定期航路に革命が起こります。海上コンテナ輸送の出現です。これにより国際定期航路の貨物輸送は飛躍的にスピードアップ、さらに陸上輸送との連携で海陸一貫輸送が実現されました。
そんな中で、昭和37年(1962)4月16日、松山市に「液化瓦斯運輸株式会社」が設立されました。当時は、タンクローリーでLPGの陸上輸送を行い、海上輸送ではLPGタンカー「いづみ丸」(初代)が就航しました。
昭和39年(1964)には、LPGタンカー「第2いづみ丸」(近海区域資格船)が就航します。沖縄向け輸送も開始、将来の外航の足がかりとなりました。

昭和41年(1966)には陸上部門を分離し、LPG海上輸送会社としての体制を確立します。そして昭和43年(1968)社名を「日本ガスライン株式会社」に改称、大阪支店、東京営業所もでき、営業活動がより強化されました。

HISTORY

昭和48年(1973)の第1次石油危機、さらに昭和54年(1979)の第2次石油危機など、日本の海運は困難が続きましたが、日本ガスラインは創業以来、LPG国内需要の大幅な伸びに伴い、LPGタンカーの充実をはかり、国内LPG輸送のトップランクのシェアを占めるようになります。
また、外航LPGタンカー「鳳隆丸」(2,812)が就航し、東南アジア全般に輸送エリアを広げて行きました。
昭和56年(1981)には、IMO船「EVERDINA」(2,509)が就航し、ヨーロッパの輸送に進出をしました。

昭和60年(1985)急激に進んだ円高は、日本の海運業にとって大きな打撃となり、日本の海運会社は苦しみ続けました。
そのような状況の中でも、日本ガスラインは着実に歩み、国内においてもIMOルールが施行された昭和63年(1988)には、業界に先駆けてIMO船「第63いづみ丸」(G/T699)が就航。平成3年(1991)には、東南アジアのアスファルト輸送船として「New Century」(DW2,131MT)が就航し、輸送分野の多様化を図って行きました。

日本ガスライン株式会社 代表取締役専務 (兼)東京支店長 石﨑久富

日本の海運は近年石油代替エネルギーの中心となるLNG(液化天然ガス)輸送のためのLNG船の積極投入など豊富な船種を整備し続けてきました。また、従来からあります石油をはじめとするエネルギー原料から、穀物、木材など、拡大し続ける膨大な物資輸送を支え続けています。また、これまで以上に安全管理と地球環境保全が厳しく要求されています。

日本ガスラインも、平成7年(1995)にはこれからの内航LPG業界を担いうる最新鋭船「第7いづみ丸」(G/T995)が就航、平成14年(2002)にはグループ全ての船団がISMを取得し、世界に通用する安全管理システムを確立しました。

日本の海運業界の近代化が進み、地球規模で展開する大量物流の唯一の担い手である海運には、より安全で高度な技術が求められています。
日本ガスラインも、内航ではLPG年間150万トンを輸送し、国内唯一のLPG専門オペレーターとして活躍し、外航ではプロダクトキャリアー、アスファルトタンカー、LPGタンカー等の分野で輸送エリアを拡大しています。日本の海運の発展とともに、更なる飛躍を続けています。

日本ガスライン株式会社 代表取締役社長 石﨑正史
  • ■1962年

    松山市に会社設立。社名『液化瓦斯運輸株式会社』としてタンクローリーにてLPGの陸上輸送開始。
    LPGタンカー「いづみ丸」(初代)就航。LPG海上輸送開始。

  • ■1964年

    LPGタンカー「第2いづみ丸」(近海区域資格船)就航。 沖縄向け輸送開始。将来の外航の足がかりとなる。

  • ■1966年

    陸上部門を明治運輸株式会社として分離。LPG海上専門輸送会社としての体制を確立。

  • ■1968年

    社名『日本ガスライン株式会社』に改称。 大阪支店、東京営業所を開設し、営業活動の強化をはかる。
    VCM(塩化ビニールモノマー)の韓国向け輸送開始。

  • ■1969年

    内航海運業法改正に伴い、内航運送業(1号業者)許可を受ける。

  • ■1970年

    「第31いづみ丸」竣工。日本~香港航路就航。本格的に外航業務開始。

  • ■1972年

    日本タンカー株式会社(現 昭和日タン株式会社)と共同出資で『日本特殊船株式会社』を設立。アスファルトタンカー「第1グリーン丸」就航。

  • ■1979年

    創業以来、LPG国内需要の大幅な伸びに伴い、LPGタンカーの充実をはかり、国内LPG輸送のトップクラスのシェアをしめる。
    外航LPGタンカー「鳳隆丸」就航。 東南アジア全般に輸送エリアを拡げる。

  • ■1981年

    IMO船「Everdina」(G/T2,999)就航。ヨーロッパの輸送に進出。

  • ■1988年

    国内においてもIMOルールが施行され、業界に先駆けてIMO船「第63いづみ丸」就航。

  • ■1991年

    東南アジアのアスファルト輸送船として「New Century」(DW2,131MT)就航。

  • ■1995年

    これからの内航LPG業界を担う最新鋭船「第7いづみ丸」(G/T999)就航。

  • ■2002年

    当社グループのすべての内航船がISMを取得し、世界に通用する安全管理システムを確立する。

  • ■2007年

    乗組員の住環境を考え、さらにより荷主のニーズに応えるべく新造船「第18いづみ丸」(G/T999)を就航。

  • ■2008年

    4隻目となる外航アスファルト輸送船「NEW GRACE」(DWT5,900)就航。

  • ■2010年

    日本初の電気推進LPG船「第10いづみ丸」(G/T749)就航。社会から求められる環境問題にいち早く対応する

  • ■2013年

    DWT12,000貨物船を購入し近海エリアでの貨物船輸送に参入。

  • ■2014年

    外航LPG船「Hemisphere」(3500㎥)就航。

  • ■2018年

    貨物船事業の拡大を受け、近海不定期船部門を設立。

  • ■2020年

    貨物船事業にDWT13,500貨物船2隻を新造投入。

  • ■現在

    日本国内だけでなく、東アジア、東南アジア、中東諸国へ
    日本ガスラインは、内航ではLPGを年間150万トン以上を輸送し、国内唯一のLPG専門オペレーターとして、これまで以上に安全管理と地球環境保全に尽力して参ります。外航ではLPGタンカー、アスファルトタンカー、プロダクトタンカー、一般貨物船等の分野で輸送エリアを拡大し、海運業界の発展とともに、更なる飛躍を続けて参ります。